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過去の人質立てこもり事件 [事件]

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先日郵便局で人質立てこもり事件が起こりました。

幸い犠牲者が出ないで犯人は逮捕されて良かったのですが、そのニュースを視ながら思い出していたのはだいぶ昔の同様の事件です。


資料は正確な内容を知るために今回新たに見つけた警察庁発行の資料です。

一般向けではなく国会図書館にもないようです。



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昭和54年1月。

このとき世間の耳目を集めたのは三菱銀行(当時)北畠支店です。



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これは犠牲者も出て解決まで時間もかかりましたし週刊誌などでもその時の内部の様子などが断片的に伝えられましたが、正確なことは中に閉じ込められた人たちしか語ることはできないでしょうし、凄惨な事件であったのでそれを無理に聞き出すこともできないでしょう。


この資料は今日届いたばかりですがまだ内容を読むことができないでいます。


事件を題材にした映画も作られました。

昭和五十七年公開の『TATTOO<刺青>あり』。

主演は宇崎竜童さんでした。

事件そのものは最後に描かれますが、警官隊が突入する場面の後、銃声でエンドになりました。

映画を TV で視ましたが、母親(演:渡辺美佐子さん)の演技がとても印象に残っています。



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掲載されていた銀行の外観です。



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よく引用される、犯人が銀行内で座っている写真ですが、隠し撮りのようですね。

ピンホールレンズにしてはよく撮れています。


三菱銀行の事件が起こったのが昭和54年1月26日。



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世間では多分忘れられてしまっていると思いますが、その17日前の1月9日に千葉市の JR蘇我駅近くの千葉銀行蘇我支店でも立てこもり事件が起こっています。

三菱銀行の事件があまりにも衝撃的だったのでその陰に隠れるといいますか、続報などが多分かき消されてしまったようになったのだと思いますが、私は TV で報道をリアルタイムで視ていたのでよく覚えています。


写真は防犯カメラの映像だそうです。

犯人はすぐ近くの川鉄(川崎製鉄)の下請企業に勤める24歳の男です。


道の反対側にあった精肉店で牛刀を奪い、それを持って店内に入りカウンターの内側に押し入り、近くで仕事をしていた女子行員を人質にとって一千万円などを要求しました。


副支店長が現金を渡すように指示しながら非常通報ボタンを押します。


犯人は現金を入れた袋を持ちながら女子行員を連れて表から出ようとします。

その時警察官が入ってきたため出ることができず、ロビーにいたお客さんはその隙に外に脱出します。


この時女性行員は13人、男性行員は5人だったとのことです。


身元はすぐ割れて会社の上司が説得に当たりますが不調に終わり、警察庁のこうした事件の専門家が説得にあたり、逃げられないでいた人をトイレに行かせて欲しいなどとして交渉した結果、捕まえられている女性一人を残して他は解放されます。



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最終的には警察の交渉のプロが

「お前に妹がいたとしたらどうだ」

「女性が可哀想ではないか」

「彼女もトイレに行かせてやってほしい」

などと交渉した結果牛刀をおろし、女性員を解放しました。



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偶然ですが建物の外観が似ていますね。

現在の蘇我支店は駅の反対側に移転しています。

 

この事件は午前10時2分に発生し、午後1時20分に犯人が確保されました。
 
この時私のよく知っている人が何人か中にいたのです。
なので特別記憶に残っています。
事件の詳細はその知人にも聞くことはできなかったのですが、今回この資料を手に入れることができて当時の記憶を正すことができました。
 
人質をとって立てこもるような犯罪は成功率は低いです。
犯人も疲労しますし、トイレに行きたくもなるでしょう。
でも自暴自棄になった人物は冷静な判断はできないでしょうし、死んだ人を蘇生させろとか、散弾銃を発砲してしまうなど常軌を逸した行動をとる人物には普通の手段は通用しないでしょう。
 
この先またこのような事件が起こらないとは言い切れません。
とは言っても予防することも対処することもできませんから祈るしかありませんね。
 
 
追記。明日は休日ですが朝の更新は行いません。

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