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鬼束ちひろ:『いい日旅立ち・西へ』 [花、植物]

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今月八日に谷村新司さんがお亡くなりになっていたとニュースが流れました。

インタビュー映像では好きな曲として『チャンピオン』を上げる人が多かったですね。

とても珍しいことに中国外務省の報道官までその死を悼むメッセージを発していました。

中国では『昴』が大変人気であるそうです。


私はといえば 山口 百恵 さんのファンではありませんが国鉄(当時)の "DISCOVER JAPAN" のキャンペーンの一つに使われた『いい日旅立ち』ですね。


この曲が発売されたのが 1978年11月21日。

曲名のアイデアは当時の CBS・ソニー のプロデューサー、酒井 政利 さんだそうで、スポンサーである日本旅行(国鉄のシステムを使用)と日立製作所(特別列車を製作)の名前を織り込んだものと以前ある番組で披露されていました。

『いい日旅立ち』『いいち』というわけです。よくできていますね。


谷村さんのニュースを聞いて改めて調べていましたら2003年に JR西日本が DISCOVER WEST として同じ曲を使ったということを知りました。



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原曲に「北の空」などという言葉あることもあってほぼ全部新しく歌詞が書かれたそうです。

共通するのは


 ああ 日本のどこかに私を待ってる人がいる
 いい日旅立ち 


という部分だけです。

作詞作曲はもちろん谷村新司さんですが原曲の編曲は 川口 真 さん、新しい方は以前から歌手の 鬼束 ちひろ さんと関わりのあった 羽毛田 丈史 さんです。


鬼束 さんはこの録音発売の少し前の9月に声帯結節手術のため活動休止を発表しています。



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アレンジも原曲がトランペットで高らかなイントロで始まったのに対しだいぶ異なる趣です。

より洗練された印象です。

原曲は原曲で良いと思います。

録音は随分良くなっています。



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鬼束 さんといえば 2000年8月に発売した二番目のシングル『月光』が大きな話題になりました。

TVドラマ『TRICK』(7月7日〜)の主題歌にも採用されました。

ドラマはリアルタイムで視ていましたが、衝撃を受けた記憶があります。

誰だろう?と大いに気になったものです。


今回 CD を入手しました。

久しぶりに聴きましたが、この声は特別ですね。


細かいところまでオリジナルの歌い方をほぼなぞっていますが、

オリジナルが せめて 今日から 一人き(一番の歌詞)の部分の最後の「り」の音が上がるのに対し

       夢を 今も ふところ(同)の「に」の音が(オリジナルより)下がるという違いがあります。


山口 百恵 さんは「彼女の声はいい」と太鼓判だったそうですが、それもわかります。

オリジナルが良いとリメイクは難しいですね。

リメイクしたものが大きなヒットになるという例もあります。


この 鬼束 さんの録音はとてもいいですね。

新しい魅力を作り出したと思います。



谷村さ んもセルフカバーをされていますが歌い方は 山口 さんと似ている印象です。

山口 さんのキーは変ロ短調(B♭m)、鬼束さんは半音(短二度)低いイ短調(Am)、谷村 さんは二音(長三度)高いニ短調(Dm)だとのことです。


山口 さんに提供された『秋桜』は さだ まさし さんが録音したセルフカバーは 山口 さんの録音とは歌い方もアレンジも随分違う印象で、私は さだ さんの方が好きです。


かぐや姫 のアルバムに入っていた『22才の別れ』は 伊勢 正三 さんが『風』というグループを作った時最初に曲として出していたように思いますが、歌い方などは同じですがアレンジがより一般ウケするようになっていた印象です。


余談ですが 森 進一 さんが歌った『襟裳岬』は 吉田 拓郎 さんが書きましたが、吉田さんはトランペットで始まる森 さんバージョンを初めて聴いた時仰天したそうです。

「これはかなわない」と思ったそうで、完全に森さんの歌になっていたということなのでしょうね。

私たちとしてはあのトランペットで始まるイントロ以外は考えられないという印象です。


さらに余談ですが、さだ さんは『檸檬』という曲を含むアルバムを海外で録音しましたが、ベースのアレンジに不満があったそうで後でアレンジを変えて再度録音しています。

ファンの間ではオリジナルの方がいいともっぱらの評判です。



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ところでこの CD が発売された頃はクラシックでもコピーコントロール仕様の CD が発売されましたが、評判は散々でした。

音質に影響がありましたし、自分用の複製もできなかったからです。

でも業界としてはレンタルされてコピーされるとか友人から借りてコピーするとか売り上げに影響があったので導入に踏み切ったのでしょうね。

でもそのうちなくなってしまいました。


でもある程度耳のいい人ならコピーしても全く同じ音質にはならないことは知っているはずです。

精度の低いプレーヤーやレコーダーでは読み取りも書き込みもエラーが多くなるからでしょう。

エラーが多いと訂正が多くなります。

訂正できる仕組みが備わっていますが、音質には影響します。



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でもこれ、コピーできてしまいました。
iMac の Music(以前は iTunes) に取り込むのはできませんでしたが、外付けのこの Logotec のレコーダーで「コピー」操作をすると、一旦読み込んだ後ディスクを排出して生板を入れるように指示が出ます。
指示に従って新しい CD-R をセットすれば書き込みが始まります。
 
下にあるのは Pioneer の外付レコーダーですが、蓋が上に開く珍しいタイプです。
 
コピーしたものは車用にします。
コピー終了後そのまま聴いてみると、普通は気づかない程度だと思いますが音は違います。
どう言いますか、ヴォーカルが少し浮き上がってくるような感じでしょうか。
すぐ聴き比べないとわからないと思いますが。

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