ハーフサイズカメラ [写真・カメラ]
最近のネットのニュースで PENTAX がハーフサイズカメラを開発中というものがありました。
PENTAX ブランドですが、旭光学工業は 2006年12月に HOYA と合併する予定でしたが、翌年二月にHOYA の子会社となり、2011年7月に光学部門が RICOH の子会社になりました。
PENTAX にハーフサイズがあっただろうか?と思いましたが、RICOH が 1962年11月に「RICOHオートハーフ」というカメラを発売しています。
PENTAX は1979年に「auto110」というカメラを発売します。
110 という規格は今ではあまり話題になりませんが、13 x 17mm のカートリッジ式のフィルムでした。
auto110 はそれを使う一眼レフでした。
ハーフサイズが 24 x 17mm ですからそれより小さいですね。
従妹に頼まれて minolta の 110 カメラを買ったことを思い出します。
OLYMPUS PEN は初代が 1959年10月の発売。
三年前の五月に中古を購入したこの EES-2 は1968年3月の発売で、初めて手にしたカメラです。
アクセサリーシューには専用のフラッシュが取り付けられました。
フラッシュはストロボと違って専用のバルブを使うものです。
シャッターボタンにはネジが切られていますのでリモートレリーズも使えたのだろうと思います。
カウンターは 72 まであります。
最初の巻き上げ方次第でもう一枚くらいは撮れました。
フィルムは手前に見えるダイヤルで巻き上げます。
分割巻き上げです。
左側面の下にあるこれを引き下げて裏蓋を開けます。
フィルムを入れるときは巻き上げノブを含む部分を引き上げます。
フルサイズのフィルムの半分より少し少ない縦長のフォーマットです。
ニュースによれば縦長の画面はスマートフォンと相性がいいというのが新たに開発する理由の一つだそうです。
シャッター兼絞りは四枚羽です。
フィルムの平面性を保つ圧板も縦長です。
初めてフィルムカメラを手にした人はフィルムをどうやって装填するのか戸惑うかもしれません。
フィルムを巻き戻すときは右上に見えるボタンを押し込みます。
話はちょっと逸れますが、初心者はフィルムを巻き戻すのを忘れて裏蓋を開けてしまうという失敗をすることがあります。
そうなると撮影済みの画像は大部分が救えません。
半分以上前の、巻き取られている部分なら開けた時間によっては少しは救えるかもしれません。
そうした失敗対策として、コンパクトカメラでフィルムを装填するとすぐ全部巻き上げて、撮影する都度巻き戻していくというものが作られたことがあります。
そうすると撮影済みのものがほぼ助かるわけです。
ピントはゾーンフォーカス。
レンズは 30mm ですが、フルサイズ換算するには x1.44 ですから43.2mm 相当ということになります。
ASA はある時から ISO という表記に変わりました。
このカメラでは 400まで使えました。
2.8 ですから十分明るいですね。
このカメラは電池は不要です。
レンズの周りに見える部分がセレン光電池で、光を受けて発電します。
シンクロ接点もありますね。
ストラップは多分オリジナルです。
レザではなくてビニールですね。
この革のケースも多分オリジナルです。
懐かしいです。
ファインダーももちろん縦長です。
フィルムはとっくに使用期限が切れたものが冷蔵庫にありますが、使うことはないかもしれません。
こちらは X-T5 と XF80mm で撮ったものです。
フィルムシミュレーションはいつもと違って ETERNAブリーチバイパスです。
シネマ向きの色調で彩度が低くコントラストが高いという特徴があります。
発色はナチュラルです。
レトロなカメラには似合う色です。
こちらは Acros + Rフィルター。
セピア。
PENTAX のハーフカメラ、お値段はどのくらいになるんでしょうか?
ある程度は売れるかもしれませんが、フィルムが高くて現像代も高くて時間もかかる、データ化にもお金がかかるという四重苦の中で生き残れるのか、他人事ながら心配です。